毎日暑過ぎますが、いかがお過ごしでしょうか?
今年から社会人になり実家を出た方にとっては、
3月,4月の引っ越しシーズンが終わり、初めての一人暮らしがスタートし、新生活も少しずつ慣れてきたのではないでしょうか。
子育てする年齢が早かった方だと、すでに私世代のパパさんママさんでも
「やっと子育て落ち着いた」とか「ついに独り立ちするわ」と話を聞くこともチラホラとあります。ホントに子どもの成長って早いものです。
親心としては、例えば実家を出る我が子が、身内が一人もいない土地に一人暮らしをするとなると、やはり気にならないわけはない。私もそんなことを今から想像しただけでも、なんだか気が気でなく、いろいろ考えてしまうんだろうと思ってしまいます。
ちゃんとご飯食べてるかな、とか。
洗濯物とか部屋の掃除出来るんかな、とか。
新しい恋人と仲良くしてるんかな、とか。(えっ、待って‼︎何人目の彼氏(彼女)なん?)
しかし、家を出た当の本人は
そんな親の心配をよそに、四苦八苦しながらも成長していて、案外楽しんでいたりと。
むしろ、「やっと一人になれたぁ〜。」なんてお気楽に思ってたりする強者もいるようです。
さてさて、しかしです。
家を出てからの方が実は学べることがたくさんあります。正確にいうと気付くことがあります。
(経験談として)
初めての一人暮らしで、実家に居た時とは決定的な違い。それは、
朝晩、ご飯が出来ていたり、
洗濯物が自動的に洗っていたり、
部屋がキレイに保っていたり、と。
家を出た途端に、”家事という仕事がある”ということを肌で実感することになる。
頭では理解していても”実際どんなものなのか”というのは実家を離れ、自分でやっていく中で初めてその有り難みを感じたり、
毎日毎日、朝早くから朝食を作ってくれることだけでも、母親(もしくは父親)の凄さを感じることができる。
今の自分自身に置き換えてみても、”家事という仕事”をちゃんと出来ているのか?と問われると、まだまだ胸を張ることはできないだろう。
しかしそうだとしてもまず自分なりにやってみることで”両親への感謝とリスペクト”を改めて実感出来ることこそが、
“一人暮らしをする”ということの、
“最初にして最大の収穫の一つ”なのではないでしょうか。
〜〜〜
2006年頃。もう20年近くも前のこと。
大分から関西に出てきた私にとっては、大阪や神戸という都会は、決して大袈裟ではなく、歩くだけでもちょっと怖くて、怖いのがバレないように胸を張って歩いていた記憶がある。
梅田のあの横断歩道を歩けば、大分では感じたことのない人の多さに、人とすれ違う時、乗り物酔いすらも無縁の私だったのに、生まれて初めて”人混みに酔う”ことも経験させてもらった。
そんなことをふと思い出しながら、先日懐かしい場所へ行ってきました。
大阪は梅田にある”梅田ロフト”
当時、右も左もわからないまま、とりあえず家具を揃える為に住んでいた夙川から阪急電車(まだ夙川に特急が停まらなかった時)に乗り、大阪は梅田にある”梅田ロフト”というところへ行った。
ご存知の通り、もうなんでもある(あった)場所。
そして大袈裟に家具といってみたものの、20代男の一人暮らし部屋なんて狭いもので、ベッドを置くだけでもうほぼ完成されてしまう。
それでも自分で自分の空間を一からつくれることが楽しかった。その結果、梅田ロフトで選んだのは、オレンジ色のソファーベッドにした記憶がある。
あとIH対応の笛吹きヤカンも買った。
そして今だから時効なので言えるが、その笛吹きヤカンである事件が起こった。
通称,梅田ロフト”ブラック”笛吹きヤカン事件
あの頃、勤めていた美容室の営業時間は表向きは10時から20時まで。ただアシスタントの私たちは鍵当番というものがあり、早くお店を開け準備をしておかないといけない。そして営業が終了の20時、もしくは21時からスタートするカリキュラムのレッスンにと。実質は朝8時から夜中3時までという就業時間。これが毎日だ。
だから家に帰ってくる時間はほぼ毎日午前3時過ぎだった。(たまに夜中12時前に仕事が終わることがあるのだが、その時はめちゃくちゃ最高で、同期5人でとりまさかラーメン太郎に行き、よくミーティングをした)
そして今考えたらこの笛吹きヤカン事件はサイコスリラー映画ばりにゾッとする出来事なのだが、帰宅後に麦茶を作る為に、丑三つ時過ぎからヤカンにお水を入れ火にかけた。
「若いから気合いで行けるっしょ。」みたいな感じで毎日過ごしていたものの、なぜかその日はあまりにも疲れていた。ふいにふとまばたきを一回したつもりだった。が、しかし、
そのまばたきは、実に重く、なが〜いものとなってしまったのだ。
気付いたらいつも起きる時間の朝の7時だった。
私は目を覚まし、瞼(まぶた)を開けたのとほぼ同時ぐらいに、笛吹きヤカンで麦茶を沸かしていたことを思い出し、例のソファーベッドから文字通り飛び起きた。
部屋の狭さ故、ソファーベッドから右を向いた方向に火をつけていたキッチンとヤカンが見える構造の間取り。
そこに目を向けた瞬間、私は血の気が引いた。
つけっぱなしのIHクッキングヒーターの上で、お水を入れて沸かしていたとてもツヤツヤでキレイな笛吹きヤカン。いや愛着もめっちゃあったから感情も込めたい。ツヤツヤでいつまでもキレイでいてほしかった梅田ロフトの笛吹きヤカン。
そのツヤやかなステンレスの笛吹きヤカンが、もうコレでもかというぐらいの黒、ブラック。いや漆黒だ。ダークブラック。まさに黒焦げという焦げを通り過ぎていた。
すぐさまキッチンに走り、IHクッキングヒーターのスイッチを切った。
幸い火は全く出ていなく、壁も無傷ではあったものの、改めて無惨にも変わり果てた笛吹きヤカンを目の前で見たときは、こんな取っ手の先の先まで黒焦げになってしまうのかと、思わずとっさに触りそうになったその取っ手からとんでもない高熱が伝わり、手からも恐怖を感じた。
職場がブラック(正確にいうと先輩方は”仕事に愛”があったから愛ブラックだ。)というのは、あの当時はどこでもよくあったけれど、家のヤカンがブラックになることは、関西での一人暮らしの予習勉強をいろいろしたが、不覚にもヤカンのことだけは誰にも教わっていなかった。
しかし幸いにも、麦茶の元は入れていなかったことで火が出なかったのかもと思ったりもした。
だがここでどうしてもひとつ疑問が残る。
そう、もうお気付きだろう。笛吹きのことだ。
笛吹きヤカンの笛はちゃんと鳴ったのか?
音に敏感な私だからすぐ起きるはずなのに、むしろその日は逆に心地良いぐらいぐっすり深く夢の中に行った。まさか笛吹きの音が「沸騰してますよぉ〜」のお知らせを経由して、睡眠行きに終着させる、癒しの口笛フィルハーモニーの音だったなんて。ホントにまったくな話だ。
それ以降、火をつける時は目を離さず、たとえ瞼(まぶた)が信用を失いかけた時でも、アラームを鳴らすなどの徹底的な対処をして、注意をはらうようになった。
ここは冗談抜きで一人暮らしの方は、本当に火だけは注意を払っていただきたい。
一人暮らしには他にもある。
通称,お風呂ボコボコ事件
同じく帰宅後にお風呂に浸かりたく、蛇口を栓をひねり、お湯を張っていた。(ボタンひとつでお湯張りできるようなハイカラ機能があるタイプじゃないタイプのお風呂だ)
そして、またココで悲劇が起こる。
いやこれは一人暮らししたことある人なら
経験がある方もいるかもしれない。
恒例の儀式のようなものだ。
私の瞼(まぶた)の上に、またあの悪魔が乗ってきたのだ。いや睡魔という名の天使なのか、睡魔でもう頭がおかしくなってしまっている。もう悪魔でも天使でもヘラクレスでもどっちでもいい。そしてどちらにせよその日、完全に目が開くことはなかったのだ、、、。
目覚めると朝7時前、またしても瞼(まぶた)を開けたと同時にお風呂のことを思い出して、ソファーベッドを飛び起きた。
もう一度おさらいだが、キッチンの奥側がお風呂場で、ソファーベッドからお風呂の半透明のドアが見える構造の間取りで、
ドアの向こうから勢いよく、ボコボコと音が聞こえてくる。いやよく聞くとゴボゴボの方が正しいのか?いや、今はそんなことはどちらでもいい。誰かがシャワーを浴びてるのかと思うぐらい、無情にもボコボコ聞こえてくる。
いやもう逆に誰かがシャワー浴びてるんだ。友達でも彼女でもソクラテスでもいい。誰かが勝手にシャワーを優雅に浴びていてくれてるに違いない。その方が助かる。とまあそんなめちゃくちゃな幻想にまで助けを求めている自分がいた。
すぐさまお風呂場へ走るがやはり想像通りだった。
湯船いっぱいなバスタブから、勢いよくずっと溢れて出続けているお湯。4時間出っ放しの栓をすぐ止め溢れるお湯の勢い溜められたが、反比例するように絶望感がココロの蛇口から溢れ出てくるのは、どうやら簡単には止められなかった。
そして私はすぐさまシャワーを浴び、仕事に行ったのを覚えている。
こちらも大惨事にはならなかったものの、ホントに気を付けてほしい事例のひとつだ。
いかがでしたでしょうか。
20代前半の男の一人暮らしの、ほんの一例のエピソードでしたが、本人(わたし)はしっかりと良い勉強になり少し成長できたようです。
一人暮らしでも、二人暮らしでも、はたまた大家族の暮らしでも。住んでる場所には大なり小なり意識しないと気付かないような出来事が、日々生まれています。
〜〜〜
そう、それは一人旅の道中で偶然にも
“ステキな経験との出逢い”というものが、
自分を成長させてくれているかのように。
“日々の暮らし”という名の旅の途中なんだ、と。
〜〜〜
今回も長文、読んでいただきありがとうございました。
またしても雑談が増えてしまいました。
いまは貴方はどんな暮らしの旅の途中にいますでしょうか?
さすがにもうその当時のソファーベッドも笛吹きヤカンもありません。そして今年の4月、惜しまれつつも梅田ロフトも閉店(移転)をしてしまいました。
しかし私がその梅田ロフトの一階で同時期にゲットしたアイテムがあります。
当時のことを忘れないように。いつまでも初心にかえれるようにと、アトリエのどこかに飾っています。
ご来店の際は是非とも
梅田ロフト”ブラック”笛吹きヤカン事件と
お風呂ボコボコ事件を想像しながら眺めてみてください。
これからが暑さ本番な日本列島。
アトリエでもより涼しくして8月の準備をしておきますので、皆で声を掛け合って暑さを乗り越えて行きましょう。
それではこのへんで。
どうぞご自愛くださいませ。